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和風通信



九谷焼が付いた熊手が六本木で売れている



六本木(東京都港区)のまんなかで、九谷焼に触れるワークショップが盛況だ。


これは、九谷焼の窯元の上出長右衛門窯(石川県能美市)と日本のものづくりを支援している丸若屋(東京都港区)がたちあげたブランド「クタニシール」によるもの。


「クタニシール」は、九谷焼をみなさんの身近に、をテーマに転写技術を使ったワークショップと製品を企画している。






入手しやすい価格帯の九谷焼をもとに、「クタニシール」で自分らしくカスタマイズした器を楽しむワークショップは2015年12月28日から年をまたいで実施された。


年始は2016年1月5日まで開催される。まだわずかに空きのある回もあるとか。






取材に訪れた日は、年始のおだやかな光の入る会場で親子連れが席を埋めていた。好きな種類の九谷焼の器に貼り付けるシールの種類がどれがよいかと選んで夢中になっていた。



ワークショップ

・開催日時
2016年1月5日(火)まで

・開催時刻
11:30
14:00
16:30
19:00

・定員
各回8名
(すでに予約で満員の回もあり事前に確認を)

・所要時間
60分〜

・参加費用
3,240円(税込)〜

・会場
イセタンサローネ
東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン・ガレリア1階




■和風通信が選ぶ関連アイテム





グルメガイド本が12月に発刊される、という9月の和風通信の記事に多くのアクセスがあったこの3か月、待ちにまった「ミシュランガイド東京2016」掲載店の発表が12月1日(火)あった。


詳細はクラブミシュランに登録すると本の発売(12月4日(金))前に掲載店も確認出来る。





和風通信(2015年9月8日)
どじょう店も掲載「ミシュランガイド東京2016」12月に発売
http://wafutsushin.com/news/2015/09/08/michelin




和風通信の注目は、「蕎麦店」だ。
星付きの店は6軒。うち2軒が今回初めて掲載された店だ。

根津と月島にある蕎麦店がそれぞれ一つ星として掲載された。

ラーメン店も一つ星として世界で初めて掲載されたとして話題のなか、蕎麦店のラインナップにも注目してみたい。



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「ミシュランガイド東京2016」新一つ星と新二つ星として店が掲載された料理人




日本ミシュランタイヤ株式会社(東京都新宿区)は、東京の飲食店・レストランと宿泊施設を紹介する「ミシュランガイド東京2016」のセレクションを発表した。

「ミシュランガイド東京2016」は2015年12月4日(金)に発売される。また発売に先駆け、ミシュランガイド公式WEBサイト「クラブミシュラン」のセレクションも更新されている。

「ミシュランガイド東京 2016」主なセレクション

三つ星:13軒の飲食店・レストラン
虎白(日本料理)が二つ星から三つ星へ昇格
二つ星:51軒の飲食店・レストラン
2軒の飲食店・レストランが一つ星から二つ星へ昇格
1軒の飲食店・レストランが初登場
一つ星:153軒の飲食店・レストラン
2 軒の飲食店・レストランがビブグルマンから一つ星へ昇格
蔦(ラーメン)がビブグルマンから一つ星へ昇格
※ラーメンが一つ星として掲載されたのは世界初
15軒のレストランが初登場
ビブグルマン:343軒の飲食店・レストラン
83軒の飲食店・レストランが初登場

対象料理カテゴリー: 全ての料理カテゴリー、35種類の料理カテゴリーが掲載


新たな三つ星が誕生
今回新たに、虎白(日本料理)が三つ星として掲載された。「ミシュランガイド東京2015」では二つ星として掲載されていたが、評価を上げ、三つ星として掲載された。

ラーメンが一つ星として初掲載
蔦(東京都豊島区)が昨年度のビブグルマンから評価を上げ、一つ星として掲載された。ラーメンが一つ星として掲載されたのは世界初。

ビブグルマンの対象カテゴリーが全料理カテゴリーへ
コストパフォーマンスが高く上質な料理を提供する飲食店・レストランを表す、ビブグルマンの対象料理カテゴリーは去年までフランス料理、イタリア料理、和食に属する料理カテゴリーだったが、今年度は全ての料理カテゴリーが対象となっている。
 

<今回新たに、東京エリアのビブグルマンに追加された料理カテゴリー> 
インド料理、カレー、韓国料理、餃子、スペイン料理、タイ料理、中華料理、 ベトナム料理、ペルー料理、ポルトガル料理、ロシア料理 

<日本のミシュランガイドに初めて掲載された料理カテゴリー>
ベトナム料理、ペルー料理、ポルトガル料理、ロシア料理 


日本ミシュランタイヤ株式会社 代表取締役会長のベルナール・デルマスは

「『ミシュランガイド東京2008』を刊行してから、今年で9年目を迎えました。2007年の発刊以来、調査エリアも徐々に拡大し、今回は東京23区をカバーしています。また2014年度版に東京エリアに初登場した、「コストパフォーマンスが高く上質な料理を提供するお店」を意味するビブグルマンの対象料理カテゴリーも2014年度はフランス料理とイタリア料理のみでしたが、2015年に和食が加わり、読者の皆様からはより親しみ易いセレクションになったと大変好評をいただきました。

2016年度版では、更にビブグルマンが進化し全料理カテゴリーが対象となり、ビブグルマンとして35種類の料理カテゴリーが掲載されています。更に多くの方々に楽しんでいただけるセレクションになっていると思います。ミシュランガイドは100年の歴史と伝統を守りながら、常に厳選したお店を紹介しています。

同時に新しいことにもチャレンジし、デジタル社会に対応して、今年4月には会員制ミシュランガイド公式WEBサイト「クラブミシュラン」を公開しました。日本全国からそして世界中から東京を訪れ、このガイドブックやスマートフォンを片手に、読者の皆様のニーズにあったお店を見つけ、素晴らしい時間をすごしていただければ嬉しいです。」と語った。



ミシュランガイド総責任者のマイケル・エリスは以下のように述べた。

「2016年度版では、東京エリアのビブグルマンの対象が全ての料理カテゴリーとなり、更に幅広いセレクションになったことをとても嬉しく思います。東京は飲食店・レストランの数が多く、料理の種類も幅広く、非常に魅力的な美食の都市だと思います。また流通も非常に優れており、質の高い多様な食材が日本各地からだけでなく、世界中から入ってきます。

2016年度版は、日本のミシュランガイドに初めて掲載される、ポルトガル料理、ペルー料理なども掲載され非常に多彩なセレクションとなり、東京の食の幅広さと、そのレベルの高さを物語っていると思います。今後とも美食の都市、『東京』の食に注目し読者の皆様に常に最新の情報を提供していきたいと思います。」



ビブグルマンの歴史

ミシュランのコーポレートキャラクター「ビバンダム」ことミシュランマンの顔がシンボルマークとなっている。
 
ビブグルマンのコンセプトの始まりは、1954年のフランス版ガイドに登場した赤い"R"。1992年からは"Repas"に代わりヨーロッパ各地のミシュランガイドで「丁寧に作られた質の良い食事を手ごろな価格で提供するレストラン」を示すようになる。

1997年にはミシュランの象徴、ミシュランマンの顔を使ってビブグルマンのマークが作られた。以来、ビブグルマンは良質な料理を手ごろな価格で楽しめる店を紹介する役目を担うことになった。


発売日
2015年12月4日(金)
定価
本体3,000円+税 (税込3,240円)

ISBNコード
978-4-904337-18-9
発行
日本ミシュランタイヤ株式会社

岡田美術館

岡田美術館正面「風・刻(かぜ・とき)」(福井江太郎)




着物や和雑貨の世界に新しい風を送り込んでいる和のブランド「WAGU」http://www.wagu.jp/ のクリエイティブ・ディレクター 久山美樹が、岡田美術館の企画展「―琳派400年記念― 箱根で琳派 大公開 ~岡田美術館のRIMPAすべて見せます~」を訪れている。

久山が訪れてすぐの迫力の印象は前の記事で…

足湯も楽しめる岡田美術館「箱根で琳派 大公開」(2015年11月20日公開)




岡田美術館
 


足湯も楽しめる岡田美術館「箱根で琳派 大公開」(前編)  では観覧前の足湯を楽しんだ久山。
http://wafutsushin.com/news/2015/10/2/okadamuseum


まずは岡田美術館正面にある壁画「風・刻(かぜ・とき)」を真下から眺める。


琳派では何人もの人たちによって描かれてきたこのモチーフ。


俵屋宗達の代表作、国宝「風神雷神図屏風」(京都・建仁寺蔵)は宗達以後の後継者、尾形光琳や酒井抱一らによって摸写、模倣の挑戦が重ねられてきた。


だが、それらはみな原画に近い比較的小さな屏風画だった。


400年経ち、岡田美術館正面に描かれた壁画は、縦12m、横30mにも及ぶ巨大なスケール。福井江太郎によって「風・刻(かぜ・とき)」と名付けられて再現された。


模写、模倣の挑戦に連なるあらたな作を前に久山は


「640枚の金地のパネルなんですね。描いてから搬入されたのですかね…」


と、着物や和雑貨をプロデュースするディレクターとして、職人とのやりとりを思い起こすかのように、創作のプロセスに思いを馳せた。




岡田美術館
大きさはちょうど小学校のプールと同じ




新しい美術館らしく、展示室も考えられたつくりになっている。




岡田美術館
2階展示室のパノラマ




最初に入った企画展示会場は、360度見渡せるフロア。柱がなく、天井も低くつくられており、奥にある(写真左)屏風が遠くにライトアップされて神秘的な雰囲気だ。









尾形光琳「菊図屏風」について岡田美術館館長・小林忠が解説をしている。



小林忠は江戸絵画史を中心とした美術史学者で、学習院大学教授を経て、開館とともに岡田美術館館長に就任している。東京大学文学部卒業、「江戸絵画史論」によりサントリー学芸賞を受賞している。江戸時代に関係する絵画表現については特に熱のこもった解説がなされた。




■「小林忠」関連書籍






「菊図屏風」に近付く久山。


「胡粉(ごふん。日本画の絵付けに使われる顔料)の盛り上がりがこの距離で見られるとよくわかりますね。浮き上がってくるような印象です。」



菊図屏風



天井が低いフロアということもあり、ライトアップされた屏風が迫ってくるような距離で鑑賞出来る。



「いま扇をテーマにした柄を描いているので、この作品も気になります」


伊年印 扇面散図屏風
伊年印 扇面散図屏風  江戸時代初期 17世紀



この扇面散図屏風の作者に相当する「伊年印」とは…?

俵屋宗達が初期に制作した作品の多くに「伊年」という印がおされている。俵屋のマークとして使われていたのでは、と考えられている。



岡田美術館
俵屋宗達下絵・本阿弥光悦書 謡本 桃山時代〜江戸時代初期 17世紀初頭



俵屋宗達が下絵、本阿弥光悦が書 という組み合わせの謡本を前にした久山。


「金銀泥で描かれた作品は、印刷などでみるとよくわからなかったり、その魅力が半減してしまうので、美術館などで実際に作品をみられる醍醐味の1つですよね。」


広大な美術館のなか、ゆったりと配置された作品群を前にして、足湯を楽しんだり、気になる作品では近づいてみたり…。



見終えて外に出た久山は…

「今回が初めての来館でしたが、作品数が多目の展覧会などだと少々食傷気味になり、途中からうまく作品を楽しめなくなってしまうこともあるのですが、最初の巨大な作品に始まり、柱が全くないフロアがあったり、作品の種類も様々で、最後までしっかり楽しむことができました。

足湯体験も、箱根にきたらちょっとは温泉気分を楽しみたいという欲張りな女性の心も満たしそうですし、ここでしか買えない美しいチョコレート(*)が買えるのも嬉しいですね。今度は、美術館裏の開化亭にもお邪魔してみたいです!」
(*実際、お土産に買って帰ったものも、美しいだけでなく美味しくてとても喜ばれました!)

と、感想を語る。




久山の話題に出た「チョコレート」とは、岡田美術館専属ショコラティエ・三浦直樹が製作したもののことだ。尾形光琳「菊図屏風」をモチーフにした新作が発売されている。




岡田美術館

「光琳菊図チョコレート」 2,600円



美術館に専属ショコラティエがいるという事実にも驚きだが、この菊図チョコレートの精巧な絵の表現にも目を奪われる。



岡田美術館
岡田美術館専属ショコラティエ 三浦直樹




自分なりのペースでのんびりと琳派にひたれる空間だ。「岡田美術館があるから箱根に出かけてみた、と言ってもらえる空間にしていく」と館長の小林が語る世界が完成しつつある。








「―琳派400年記念― 箱根で琳派 大公開 ~岡田美術館のRIMPAすべて見せます~」
岡田美術館

■住所
神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷493


■会期
第一部:2015年9月5日(土)~2015年12月15日(火)
第二部:2015年12月19日(土)~2016年4月3日(日)


■開館時間
午前9時〜午後5時(入館は4時30分まで)

■休館日
2015年12月16日(水)、17(木)、18(金)、31(木)
2016年1月1日(金)

■入館料
一般・大学生 2,800円
小中高生 1,800円
団体割引(10名以上)あり
障害者手帳持参者
(1)本人のみの場合1,800円
(2)介護者ありの場合、本人は通常料金、付添者は無料 

美術館利用者は、駐車場・足湯入湯料無料
庭園・足湯のみ利用者は、1時間駐車場無料(以降1時間につき500円)
庭園料:300円
足湯入湯料:500円

駐車台数80台、うち身障者用駐車台数2台

■岡田美術館ウェブサイト
http://www.okada-museum.com





岡田美術館
岡田美術館



箱根には20もの温泉街が集まる。そのなかのひとつ、小涌谷(こわくだに)温泉は、湯本駅から芦ノ湖に通じる国道一号線の半ばに位置する。
岡田美術館は2013年秋、小涌谷温泉に誕生した。


美術館は、明治時代に存在した欧米人向けのホテル「開化亭」の跡地(約6,300平方メートル)に建設された。この面積は日本の平均的なサッカー場ほどの広さだ。全5階の建物で、延べ床面積は約7,700平方メートル、展示面積は約5,000平方メートル。


広い会場に、実業家岡田和生が収集した、日本・中国・韓国を中心とする古代から現代までの美術品が展示されている。




 
岡田美術館





岡田美術館で9月から公開されている展覧会は「―琳派400年記念― 箱根で琳派 大公開 ~岡田美術館のRIMPAすべて見せます~」というもの。

 
琳派(りんぱ)とは、桃山~江戸初期の頃、京都の本阿弥光悦(ほんあみこうえつ)と俵屋宗達(たわらやそうたつ)が古典を翻案し、和歌の色紙・巻物などを作ったことから始まる芸術の流派のこと。美術家やその作品を指すこともある広い意味のある言葉だ。


琳派は時を経て尾形光琳(おがたこうりん)、大坂の中村芳中(なかむらほうちゅう)、江戸の酒井抱一(さかいほういつ)・鈴木其一(すずききいつ)らに継承され、発展していった。




岡田美術館
伊年印 扇面散図屏風 江戸時代初期 17世紀




今年は、本阿弥光悦が洛北・鷹ヶ峯の地を徳川家康より拝領したという元和元年(1615)を起点に「琳派400年」がうたわれている。


「―琳派400年記念― 箱根で琳派 大公開 ~岡田美術館のRIMPAすべて見せます~」は、この400年という年に岡田美術館の琳派の全貌を2期に分け展示するもの。


岡田美術館は10数年前、尾形光琳筆「雪松群禽図屏風」と出会った名誉館長・岡田和生によって設立が構想された。蒐集でも琳派に力が注がれてきたこともあり、70件に上るその作品群は、「岡田美術館の原点」としてコレクションの中核をなしている。


今回の企画では、約80件の作品が楽しめる。


そんな企画展を、着物や和雑貨の世界に新しい風を送り込んでいる和のブランド「WAGU」http://www.wagu.jp のクリエイティブ・ディレクター 久山美樹が訪れた。


WAGUは、「和を具える。和を愛でる。」をテーマに、セレクトされた和のプロダクツ、オリジナル浴衣ブランド「KAGUWA」などを展開する。


KAGUWAブランドのプロダクツは実店舗にも展開されていて、オンラインでは「WAGU select」http://wagu.shop-pro.jp というセレクトショップで入手出来る。



岡田美術館




久山が岡田美術館を訪れると、まず目に入ったのは岡田美術館のアイコンとも言える「風・刻(かぜ・とき)」(福井江太郎)。天地12m×左右30mの壁画だ。




岡田美術館




「どうやって描いたんですかね…」とその大きさに圧倒されながら久山が座る場所には、足湯が用意されている。




岡田美術館



岡田美術館は小涌谷温泉に敷地があることから、敷地内に温泉がある。源泉の足湯が楽しめるのだ。足湯を楽しんで、小学校のプールをたてかけたような大きさがある壁画を眺めていると、スタッフが飲み物のオーダーを取りに来て、足湯に使うタオルの案内をする。


静かな小涌谷温泉に響く鳥のさえずりを聞き、リゾート気分を味わいながら「―琳派400年記念― 箱根で琳派 大公開 ~岡田美術館のRIMPAすべて見せます~」への期待が高まる。



この後、美術館専属ショコラティエも登場する続編へ…

岡田美術館の琳派を味わいつくすには 〜和ブランド「WAGU」久山美樹が見てみると
http://wafutsushin.com/news/2015/10/2/okadamuseum2



「―琳派400年記念― 箱根で琳派 大公開 ~岡田美術館のRIMPAすべて見せます~」
岡田美術館

■住所
神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷493

■会期
第一部(京都編):2015年9月5日(土)~2015年12月15日(火)
第二部(江戸・大坂編):2015年12月19日(土)~2016年4月3日(日)

■開館時間
午前9時〜午後5時(入館は4時30分まで)

■休館日
2015年12月16日(水)、17(木)、18(金)、31(木)
2016年1月1日(金)


■入館料
一般・大学生 2,800円
小中高生 1,800円
団体割引(10名以上)あり
障害者手帳持参者
(1)本人のみの場合1,800円
(2)介護者ありの場合、本人は通常料金、付添者は無料 

美術館利用者は、駐車場・足湯入湯料無料
庭園・足湯のみ利用者は、1時間駐車場無料(以降1時間につき500円)
庭園料:300円
足湯入湯料:500円

駐車台数80台、うち身障者用駐車台数2台

■岡田美術館ウェブサイト
http://www.okada-museum.com





前田ビバリー
張り子職人・前田ビバリー




11月は、酉の市という市が全国の寺社で開かれる季節だ。


11月の酉の日(5日、17日、29日)に、商売繁盛や幸福を招くとされるアイテム「縁起熊手」を販売する店が寺社に並ぶことでも知られる酉の市。熊手は露天商の店員による手締めの威勢のよい音とともに、季節を表す風物詩になっている。



そんな熊手の世界に新しい風を吹き込むのが、張り子職人の前田ビバリーだ。





熊手
前田ビバリーによる熊手





前田は映像製作などの仕事をしている会社員をしたのち、張り子作りのアーティストとして活動。活動のなかで、長野でしめ縄や熊手を作る職人に出会う。露天で熊手が売られているところもそれほど見たことがないなか、作られたフォルムに関心をいだき、張り子作りの延長で熊手を作ってみたくなる。



熊手の種類を数多くみてきたわけではない、専門家ではない前田ならではの表現力がそこから開花した。女性たちの心をつかむ独自の熊手作品がセレクトショップ「縷縷(るる)」のオーナー小田真琴の目に留まる。



「もともと張り子には興味を持っていました。人づてに前田ビバリーさんのことを知り、
伝統のもので、前田さんのような若い世代のフィルターを通した新しいエッセンスの入った張り子を扱わせて欲しいと思いました。」
と、「縷縷」の小田は語る。




そんななか「縷縷」の告知で前田ビバリーによる「自分で熊手を作ってみる」ワークショップが開かれた。





前田ビバリー
熊手に使うしめ縄の製作を実演する前田ビバリー





10月の土曜日の昼下がり、都内のギャラリー「(PLACE) by method」で、女性を中心とする15名が集い、4時間を超える熊手作りに熱くなっていた。




このワークショップは参加費が6,000円という設定で、告知から9日で定員分が完売するという人気ぶりだった。




前田ビバリーの熊手
熊手に使う張り子の亀などのアイテムも独特の雰囲気




美大を卒業したという20代の会社員は「普段はディスプレイに向かってデザインの仕事をしているので、こうした手を使った機会をとても求めていた」と話し、絵筆をとって熱心に張り子の絵付けをしていた。




ふだん絵筆をとる機会のない参加者たちも、熊手の顔となる張り子の絵付けはもっとも集中する雰囲気で、静かな時間がギャラリーに続いた。





熊手作り




 
前例にとらわれず、古くから農地に伝わる熊手という縁起のよいアイテムを自分で作って楽しむというスタイルに人が集う。農閑期の姿としては先祖還りをしたとも言える。





熊手
張り子をしめ縄のついた熊手にとりつけて完成




セレクトショップ
縷縷(るる) 
http://luluweb.com/

前田ビバリー インスタグラム
https://instagram.com/maedabeverly/






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